はじめに
Vocaloid 6が我が家に来てから、それまで初音ミク一辺倒だったOriginal曲のボーカルをAKITO、ALLEN、HARUKA等にも歌ってもらっています。個人的には皆それなりに良い感じで歌ってくれていると思っていますが、初音ミクと同じ音域で歌ってもらうと高音部がしんどそうに感じる時もありましたので、このVocaloidの声域がどの位の音域まで聴きやすいか初音ミクと比較してチェックしてみました。
曲は私のOriginal曲「夕暮れにて」。この曲は低音から高音までの音域が広い曲なのでデモ曲としては丁度良いかと思いました。この曲のサビ前とサビの一部分を歌ってもらいました。下にDTM:ピアノ譜を下に示します(これは男性ボーカル用に初音ミクより1オクターブ下げたピアノ譜です)。
1.AKITO
最初はAKITOです。Originalの音域(下写真左側)で低音は問題無し。高音はサビをぎりぎり発声してはいますが、ちょっと苦しそうです。
次に1オクターブ下げて出だしの音をE2からE1へダウン(下写真右側)。低音はギリギリ声は出てはおりますが、ちょっと厳しいですね。一方、高音は問題なく発声してはいますが、あまりにスムーズに歌いすぎてちょっと迫力に欠ける印象、サビとしては物足りなく感じました。音声ファイルをお聞き下さい。
2.ALLEN
次はALLEN。Originalの高音部はAKITOよりも更に苦しそうです。1オクターブ下げて低音はちょっと声質は変わりますが、ここまでの低音をしっかり発声できるのはある意味凄いと感心しました。
3.HARUKA
次はHARUKAです。基本的な音域は男性ボーカル(AKITO、ALLEN)より1オクターブ高くなっております。低音はきれいな声ですね。サビの高音域はぎりぎり発声していますが、ちょっと苦しそうです。
次に1オクターブ下げて出だしの音をE3からE2へダウンした時、低音はギリギリ声は出てはいるという印象です。高音はマイルドな発声で丁寧に歌っているように聞こえました。
4.SAKURA
次にSAKURAです。HARUKAと同じキー設定です。低音は声質が途中で変わって聞こえるのがちょっと気になりました。高音域は裏声を使って(Vocaloidで裏声って言う?~まあ~裏声っぽく聞こえるので)発声していますが、正直きつそうなイメージです。
1オクターブ下げた場合は、サビの高音は楽そうに発声しています。また低音はギリギリ声は出てはおりますが、SAKURAとしてこの声質の声を聴きたいかどうかについては正直、評価が分かれる所でしょう。
5.初音ミク(V4X)
私の持っている初音ミクは(V4X)。これをVocaloid6で歌わせると、エンジンはVocaloid5になるようです。個人的に好きなDarkの声質で歌ってもらいました。Dark声質は高音が苦手で声域はD2~B3とミクの履歴書(ソフトの説明書)に書かれてはいますが、あえて比較のため改めて歌ってもらいました。音域設定はHARUKA,SAKURAと同じキーです。
高音のサビの部分は綺麗に発声していてしんどそうには聞こえませんね。流石ミク! 1オクターブ下げた時はサビの高音は全く問題ありませんが、低音はかなり酷。実はこのトライは全ての声質において1オクターブ下げるまでの間に2段階音域を下げる事を挟んで行ったのですが、この行為の間ミクを低音で虐めている気持ちになってしまいました。
ミクの高音があまりに綺麗だったので、Originalの声の出だしをE3⇒G3にアップして歌ってもらいました。結果としてミクの高音発声能力の凄さに驚いております。高音を綺麗に歌い上げてくれています。
更にC4へアップ。⇒凄い! 再高音部はE♭5ですがここでも歌い上げています。もう狂気の沙汰としか言いようがありません(すみません、最後のバックサウンドがずれてバックのサウンドの方が音痴になってしまいました)。
おわりに
Vocaloid6のボーカルの聞きやすい声域について初音ミクと比較してチェックしてみました。音声ファイルが大きくなるのでこの記事には載せませんでしたが、実際には1オクターブ低くするまでに途中2段階音域を下げてチェックしています。その結果を含めて、
1)AKITO,ALLENの男性ボーカルは聞きやすい声域はE♭1~E3。E3より高くなるとしんどそうに聞こえました。
2)HARUKA,SAKURAの女性ボーカルは男性ボーカルより丁度1オクターブ高くてE♭2~E4。E4。E4より高くなると裏声を使いますが、やっぱりしんどそうに聞こえました。
3)初音ミクはAb2~Eb5(試していませんが、もしかしたらもっと高音でも大丈夫かもしれません)。高音になると裏声になりますが、この裏声が全然しんどそうに聞こえず綺麗に発声しています。高音の声域は他の声質よりもはるかに広いです。ミクの面目躍如という所だと思います。
なお、これはあくまでも私のOriginal曲「夕暮れにて」を歌ってもらい、入力は特別な調教は行わずにベタ打ちで行った時の個人的印象です。
本記事で省略した音域を含めて、全編はYouTubeにアップしましたので、もしよろしければそちらもご覧ください。
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