概要
YouTubeにアップしたOriginal曲「海の一番星」https://www.youtube.com/watch?v=x_bIo0UiyMcでは初音ミクの髪の静止画をPhotoDirctor 365のアニメーション効果を使ってなびかせ、これをPowerDirector 365に組み込んで海の夕焼けの背景の前で髪がなびいている動画を作成しました。(PhotoDirector365とPowderDirector 365と語彙が近く、少しややこしいので、以後PhotoとPowerと省略させて頂きます)
Photoで作った画像(アニメーション)を背景の夕焼けと重ねるためには、Photoで作ったミク・アニメーションの背景色を後ろの画像が見えるように透過させる必要があります。このPowerでの背景色透過手法としてPiP機能を使いました。背景色を透過させるにはその色を透明化する事になるので、ミクの体の色調がそれと近いとミク自体の色も消えてしまいます。これよりPhotoでどの背景色にしたらミクがきれいに見えるのかについて検討しました。Photoでの背景色は(白、黄緑、濃青、濃赤、濃青緑)の5種で検討しました。

なお、夕焼けの背景はダウンロードフリーのサイト:photoACのryoma0213さんの写真を使用させて頂きました。https://www.photo-ac.com/main/detail/24169883
Photo:背景色(白)の場合
Photoで背景色「白」で作成したミクの原画は下、左側の図です。これをPowerに組み込んで、PiP機能:初期値:色「10」/ノイズ除去「20」設定での画像が下、右側の図となります。この設定ではミクの肌が透けてしまいました。プログラムは白と肌色は近く認識するようです。Powerでミクの肌と体が透けないようにするため、「色」設定は「10」以下とする必要がありました。

次にPower:PiP設定を①色「6」/ノイズ除去「21」⇒②色「8」/ノイズ除去「100」⇒③色「3」/ノイズ除去「5」と随時3段階設定値を変えてなびく髪を表現した時の動画が下です。いずれの場合もミクのなびく髪が白くなる(Photo原画の背景色を引きずる)ので、原画の髪の色と違いすぎ違和感を感じました。また色設定を[8]に上げるとミクの顔のノイズも大きくなりました。色設定は出来るだけ小さい方が良いみたいです。
Photo:背景色(黄緑)の場合
Photoで背景色「黄緑」で作成したミクの原画は下、左側の図です。これをPowerのPiP機能:初期値:色「10」/ノイズ除去「20」設定が下、右側の図となります。背景が白の時とは違ってミクの顔、体共に初期値でも透けは発生しませんでした。緑系は肌色のバックには有効なようです。

次にPower:PiP設定で①色「41」/ノイズ除去「20」⇒②色「47」/ノイズ除去「20」⇒③色「14」/ノイズ除去「0」と随時3段階設定値を変えてなびく髪を表現した時の動画が下です。髪の色は白よりは大部改善され違和感はかなり小さくなりました。考え方によってはこれでもOKなのかもしれませんが、個人的にはなびく髪が明るい色で目立ってしまい、まだ違和感を感じました。ただし、これは背景色が夕焼けの濃赤色だったからで、背景色がもっと明るい色なら合うように感じるかもしれません。PiPの色設定は大きな数字でもミクの顔や服にノイズが出る事はありませんでした。緑色の背景色の効果は大きいと思います。
Photo:背景色(濃青)の場合
Photoで背景色「濃青」で作成したミクの原画は下、左側の図です。これをPowerのPiP機能:初期値:色「10」/ノイズ除去「20」設定が下、右側の図となります。初期設定値ではミク髪が最初から透けてしまいました。目視では濃青と髪の緑青で色相がちょっと違うようにも見えますが、プログラムはかなり色相が近いと捉えるようです。

次にPower:PiP設定で髪が消えないぎりぎりの色設定にて①色「4」/ノイズ除去「14」⇒②色「3」/ノイズ除去「14」⇒③色「2」/ノイズ除去「14」と随時3段階設定値を変えてなびく髪を表現した時の動画が下です。なびく髪の色は明るすぎず丁度良いはと思いますが、なびく髪が出たり消えたりしてしまう所が発生してしまい、これがちょっと残念です。
Photo:背景色(濃赤)の場合
Photoで背景色「濃赤」で作成したミクの原画は下、左側の図です。これをPowerのPiP機能:初期値:色「10」/ノイズ除去「20」設定が下、右側の図となります。今度は、初期値設定では髪は大丈夫でしたが、ミクの体のピンク色の一部が透けてしまいました。濃赤でもピンクとは被るようです。

次にPower:PiP設定でミクの服の色が消えないぎりぎりの色設定にて①色「6」/ノイズ除去「14」⇒②色「4」/ノイズ除去「8」⇒③色「3」/ノイズ除去「100」と随時3段階設定値を変えてなびく髪を表現した時の動画が下です。なびく髪の色が原色の髪の色と違いすぎて違和感大です。
Photo:背景色(濃青緑)の場合
Photo背景色「濃青緑」で作成したミクの原画は下、左側の図です。これをPowerのPiP機能:初期値:色「10」/ノイズ除去「20」設定が下、右側の図となります。初期値設定のままでも、ミクの顔、体共に色調は許容範囲でした。

次にPower:PiP設定で①色「9」/ノイズ除去「10」⇒②色「6」/ノイズ除去「10」⇒③色「18」/ノイズ除去「10」と随時3段階設定値を変えてなびく髪を表現した時の動画が下です。色設定の数値許容範囲は他の色の場合よりも広かったです。個人的な好みもありますが、これまで検討した背景色の中ではミクのなびく髪の色、及び顔と服のノイズの発生具体トータルを考えてこの背景色が一番許容範囲に思えました。これより、YouTubeの動画は、Photoの原画としてこの背景色(濃青緑)を用いて作成しました。
まとめ
今回の検討で、以下の事が解りました。
(1)PhotoDirector365のアニメーション効果でなびく髪を表現する時は、背景色は出来るだけ原画の髪の色に近い方が自然。
(2)ただし、後でそれをPowderDirector365に組み込んで背景色を透過させると背景色が原色に近すぎると元の髪自体も透過してしまう。今回用いたミクの原画髪の色調(青緑)の場合、背景色は緑系が良さそう。
(3)背景色は明るい色よりも暗い色の方がなじみやすいイメージ。ただし、これは重ねるもう一つの背景色にもよると予想。今回は夕焼けの暗い色だったから暗い方が自然に見えたと予想。
(4)背景色は髪、服等の色と極力被らない色調にした方が後の調整が楽。
(5)前画像と背景色の色調が違う方が設定しやすいが、人の顔の肌色は外せないので基本的には背景色は暗く(濃)、服とは被らない色調にした方が良い。場合により服の色を変える方が調整がしやすくなると予想。
結論として今回のミクの色調からはPhotoDirector 365で設定する背景色は濃青緑が合うと判断して背景色濃青緑にて作成。
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