「Forever George」でミクが座っている椅子が動く動画作成
2022年12月11日にYouTubeに投稿した「Forever George」https://www.youtube.com/watch?v=zlZZS7TV-LUの動画ではミクが座っている椅子が色々な方向に動く形となっております。本当は、この動画は椅子が単純にゆらゆらと前後にスイングするスイングチェアで表現したかったのですが、とある理由(私の技術的問題)があって投稿した動画は、そのような複雑な動きなってしまいました(本当はせざるをえなかった・・)。
ゆらゆらとスイングするのが良いのか、投稿した動画のように色々な方向に動き回るのが良いかについては好みが解れるかもしれませんので、あえて投稿した動画の動きはもしかしたら怪我の功名だったのかもしれないとも記載させて頂きますが、当初の私の目的と違う動画になってしまったのは、私が動画作成に用いたPowderDirector365の技術・知識習得の不十分さから来ておりますので、その作成過程について紹介させて頂きます。本投稿が同じような動画の作成をご検討される方の一助になれば幸いです。
最初に作りたかった動画
当初作りたかった椅子のスイングは、ミクが椅子に座ってミクの位置は動かず、椅子が前後にゆっくりと行き来するスイング(前後に回転する)するものでした。
これは、下の写真に示したようにイメージとしてはミクの体に椅子までの半径を持った小さな円を設定して、椅子はその円周に沿って回転するイメージと思っていただければよろしいでしょう。実際、私はPowderDerector365の設定でこの形で角度設定して動画を作成しようと思っておりました。
PowerDirector365:角度設定
PowerDirector365の「パン・ズーム」の「ユーザー定義」で角度設定をすれば画像を傾ける事が出来ます。私は最初はこの設定でミクがスイングする動画を作成出来ると思い込んでおりました。しかし、作成途中で気が付きました。PowerDirector365での角度設定は、表示画面全体の真ん中(中心)を軸とした表示画面の対角までを半径とした大きな円周での角度設定となるようです(下画像の赤色の円を参照下さい。画像の角度設定だから当然と言えば当然でした)。
これはどういう事かというと、私が当初考えていた小さな半径の円ではなく、円の半径が画面対角の頂点までと大きくなる為、同じ角度設定をしてもミクは大きく移動する事になってしまいます。従って、ミクは同じ所に留まってスイングするのではなく、椅子と一緒に横方向+縦方向にも大きく動いて(周回して)見える事になってしまいました。 これは当初の目的の同じ所に留まって角度だけ変わるスイング動画とは全く異なる、ミクが位置を変えて大きく回るスイングです(泣)。
でも私もまだPowerDirector365を使い始めたばかりなので「これはこれで仕方ないか・・」と割り切って、今回はこの設定で動画を作成する事にしました(このこだわりに無さが画質の品質追及には性格的には向いていないのかもしれませんが・・)
これがミクが一か所に留まってのスイングする動画を作成出来なかった理由です。
角度変更により出てしまう枠線
割り切ってここで角度設定をすると、下の左側写真のように白枠で囲われた領域が出てきます。下の写真では角度45°に設定しているのですが、これはこの白枠で囲まれた領域が実際に画面に画像として見える形という事です。実際に見える画像はこの白色外枠の横軸を地面に平行にして見る事になるので、下の右上写真のように丁度角度が逆に見える形となります。45°ではちょっと傾きすぎるきらいも感じましたが、まあ~これはこれで良しとしましょう。そして基本的には(0)⇒(45°)⇒(0)⇒(-45°)を繰り返す事でミクの座っている椅子が大きくスイングするように見えるはずでした。
この設定にて実際に再生してみた画像が下の写真です。画面の四隅にうっすらと線が出ているのが解るでしょうか? そうです、これは原画のサイズ範囲を超えて画面上で表現しているので、どうしても原画との境界が出てしまうのです。見えにくい部分もありますが、気になったら結構気になってしまいます。素人動画ではありますが、いかにも「作った」感が否めません。背景画像の色を変える事で小さくは出来ますが、私の技術では完全に消し去ることはできませんでした。これは解決すべき大きな問題でした。一か所でのスイングはあっさりと諦めたのに、何故かこのうっすらと見える枠線だけは出したくないと変なこだわりを抱いてしまいました
画面に枠線を出さないトライ(1)~前半⇒後半にかけての動画~
画面に輪郭が出ないようにするにはどうしたら良いか、考えた案は
①画面サイズよりもはるかに大きいサイズの原画を準備してミクが回転しても原画の端が画面より出ないようにする。
②ズームでミクに寄って、表示画面サイズを小さくする(結果として大きな原画を使用したと同じ効果が得られる)
のいずれかでした。もしかしたら①でも良かったかもしれませんが、この動画を作成している時は折角作成した原画はそのまま使用したかった為、②のズームでよる方法としました。
ズームをかける分だけミクが大きくなってしまい、ミク原画のあらが目立ってはしまいますが、そこは絵の下手さはご勘弁。また角度設定も浅めにかける事にしました。原画の形状が長方形ですから角度が浅いほど画像範囲を超えて輪郭が出にくくなる事に加え、ズームをかけている分、浅い角度でも動きが大きくなると思ったからます。
そしてミクがただ大きなスイングで前後に行って来てだけだと味気ない動きになるので、これに外枠が出ない範囲で任意に角度を設定しながらパン、ズームをかけて大きさと角度、移動の動きを加えました。下の左側写真のミクのすぐ左側に見える多数の黄色の点と緑色の線がミクが動く範囲を設定したものです。この設定により「Forever George」でのミクの色々な?(変な? おかしい? 良く解らない? 魅力的な? )動きを加える事になりました。これがミクが動き回る形の動画になった理由です。
画面に枠線を出さないトライ(2) ~最後の動画~
これまでの検討は、曲の前半から後半にかけての全般に渡ってのミクが動きまわる動画の作成でした。一方で、曲の最後のミクがサックスフォーンの中に消えて行くシーンは別の動画を作成しました。これはミクが小さくなって行くのでズームとは逆にパンで引かなければいけません。丁度逆で考えて頂けると良いのですが、パンで引くと原画の表示範囲が広くなりますので輪郭が出やすくなってしまいます。これより、このシーンはミクを小さくした別の原画を準備しました(そしたら椅子でミクがスイングする所も別の原画を準備すれば良かっただろうと言われそうですが・・)
ミクを小さくした原画が下左側の画像です。ラストの消えゆくシーンは、最初これにズームをかけてちょっとミクを大きくします。左側右上の写真がその大きさです。下の右側写真がちょっと時間経過して徐々に小さくなってゆく途中のシーンです。ズームをかけて表示サイズは原画のサイズを超えていないので輪郭は出てきていません。
更にパンで引いてミクがもっと小さくなって最終的に消えゆく寸前の画像が下写真です。下画像、左側写真で四角形で囲まれている枠内が表示領域ですから、ぎりぎり原画サイズ内に納まっていますので、この場合も原画の枠は出なくてすみました。右側が実際にその時のラストシーンの写真です。
終わりに
今回の動画編集で次の事を学びました。
①PowerDirector365の角度設定は原画の中心点からの対角までを半径とした円の動きになる。画面全体が回転する動きになるので要注意。
②原画サイズと表示枠の設定が動画に枠線を出さない為に重要である。
以上の事から、当初目的としたミクが同じ所に留まってスイングをする動画を作成する為には、次のいずれかの対応を取らないといけないと考えております。
①(べたですが)同じ場所でミクの角度を変えた原画を数枚用意して動画を作成する。PowderDirector365の角度設定は使わない。~これが一番確実だと思います~
(⇒そもそも小さくスイングをする動画を作成するのに角度設定を使おうとしていた事自体が間違いだったのでしょう。無知の極み・・(汗))
②ミクがスイングする位置をPowerDirectr365表示画像の中心点とする(そうすれば中心からの短い半径(小さい円周)で回転する事ができる)。~真ん中でぐるぐる回る動画は結構怪しいですが~
いずれの場合も、原画の外枠が見えないように画質調整する更なる技術の習得も必要だと思っております。今回の動画作成はパン・ズーム法を中心として行いましたが、PowerDirectr365で背景画像を透明化する「クロマキー合成」の設定をもっと使いこなせれば、外枠ももっと目立たなく出来るかもしれません。
いずれにしても、今回の動画では当初自分の目的としたミクが一か所でスイングする動画を作成出来ておりませんので、将来的にその動画作成にトライしたいと思っております。その時の曲が「Foerver George」であるかどうかは解りませんが・・。
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